こんにちは。西川らむです。
今図書館で借りている本。
ファッション、ライフスタイルが多いですね。
新しいものからかなり昔のものまであります。
図書館はとても良い本が多いので古くても参考になるものがたくさんあると思います。
今回特に良かったのが黄色の本。「芸術がわからなくても美術館がすごく楽しくなる本ー知識がなくてもできる教養の磨き方ー」です。
2015年の本なので約10年ほど前のものですね。
美術館や建築を見るのは好きなのだけど、もっと自分らしい鑑賞の仕方を見つけたいと漠然と思っていたからなんです。
もう少し深く楽しめる方法があればいいなと思っていた時に見つけた本。
この本とは別に少し前に、振り返りで読んだ本の一文。
「芸術の高貴な役目とは、現実逃避だけではなく、現実理解の手助けをすることだ」
映画 レンブラントへの贈り物 の中で、画家レンブラントが呟いた言葉だそう。
私はこのフレーズが頭に残っていて、分かるようで分からない。(笑)
きっとそうなんだろうけど、どういう意味なんだろう。って。
だいぶ前に読んだものなのだけど、ずっと手元に残っている本。
頭の片隅にあったこの言葉が、分かったかもしれない!と喜んだ。
さて本日ご紹介したいこちらは藤田令伊さんという方が、本当に分かりやすく段階を経て書いてくれてます。
惹かれたトピックをいくつか挙げてみると
・金曜日の夜に訪れると、素の自分を取り戻せる
・美しい庭から、美術館に楽しむ
・美術館がお目当てになれば旅が一段と楽しくなる
・美術が「わからない人」など存在しない
・「見たまま、感じたまま」を大切にする
・「正しい」「間違っている」から解放される
・第一印象を信頼しつつ、その限界も知る
・どんな作品も無節操に楽しむ
・「エア買い付け」で作品をシビアに見る
・意味のわからない作品には「なぜ?」を問いかける
・一つの見方に固執せず、他の見方に「ゆれる」事も大切
・いろんな人と意見交換をし、自分の新しい眼を啓く
ざっと挙げてみました。
どれも気になりません?
わあー早く読んでみたい!と思って借りたその日に読破しました。
文章量もそれほど詰めてなく、読みやすいのもありますが自分の中にあった美術への誤解というか価値観が
ほろほろと溶けて柔らかくなる感覚がありました。
気づかないうちに、正解を求め、みんなが美しいと思うものが美しいのだ。
そんな風に感じている自分がいることに気づきました。
自由な感覚と感性で楽しんでいたと思っていたが、実は私は正解を求めて見ていたのだと・・!
著者の柔軟な考え方や捉え方は、本当に勉強になりました。
もっと自由に鑑賞していいのだと、気が楽になったというか。
理解しなければならないと思っていたところがあったのでしょう。
「よくわからない」。それも感性。
「なんとなく好き」。それもいい。
「なんとなくいや」。それもいい。
自分の中に制限があったこと、それを解放していく感覚。
そして美術の読み方を洗練させていく方法。
この本を読んで、美術館がさらに好きになりました。
好きなように楽しみ、多角的な捉え方を楽しみ、人と違う感想にもゆれてみる。
これは美術だけではなく、日常生活中で活きる法則のような捉え方だと思いました。
こうやって美術を深く読むことの面白さは、人間関係でも、仕事でも、恋愛でも「おもしろい!」と思う。
先に書いた「芸術の高貴な役目とは、現実逃避ではなく、現実理解の手助けをすることだ」とは、美術を通して物の考え方や捉え方を日常の中で見い出すこと。
そういうことではと感じました。
キュビスム展で気に入ったポストカードを購入しました。どれも色使いが好みで美しかった。
これから今年もそろそろ撮影を受け付けようと思っているのですが
もっと本当の自由と、開放感と、好きや美しさを堪能しながら表現できたらと思う。
そんなことを感じたのでした。
この本はとても気に入ったので、買おうと思います。
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